プチ・シニアの明るいひきこもり生活

暗いけどいい、あるいは、暗いからいい 「Law & Order 犯罪心理捜査班」

      2016/08/03

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クリミナル・インテント(Criminal Intent )

」というドラマを毎週見ている。(なんだか、再放送で「犯罪心理捜査班」と言う名前に変わるみたいです)

 これは、「

ロー&オーダー ( Law & Order)

」 シリーズのスピン・オフ の一つ。以前は、CSのFox チャンネルでもやっていた気がするんだけど、最近は Dlife で細々と放送している。「ロー&オーダー」って、刑事物と法廷ものがひとつになったものだけど、この「クリミナル・インテント」は刑事物だけで完結している。法廷場面はない。

 このドラマの好きな点を上げたい。

 まず、「暗い」。個人的に、暗いドラマは大好きである。

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 暗いと言っても、猟奇的殺人を扱っているとか、そういうことではなく、全体のトーンが暗い。イギリスのドラマで「 THE FALL 警視ステラ・ギブソン」っていうのがあったが、あれは暗かった(大好きだ)。イギリスらしいっていうか、ベルファストの話だから余計に暗かったのかもしれないが。なんかあれに近い。

 次に、主人公の

ゴーレン(ヴィンセント・ドノフリオ Vincent D’Onofrio )

が抜群にいい。

 初めて見た時、この人どっかで見たことあるなぁ、って思っていたけど、後で思い出した。キューブリック(Stanley Kubrick)「フルメタル・ジャケット Full Metal Jacket」に出てたんだ。見た事ある人はわりと強烈な登場人物なので言われれば思い出すに違いない。あの、上官にしごかれて狂っちゃう隊員。かなり、すごい演技だった。

 このドラマの中では、彼は、豊富な知識を身につけ(パートナーがあきれる位なんでも知っている)、心理分析にも長けている(最初、邦題が「犯罪心理捜査班」だったらしい)刑事を演じている。家族には問題を抱えているし、性格的には嫌われ者のようだ。

 博識だという例。

 今日見た話では、日本人に化けたアメリカ人の女の子とそれを指導した男が宝石強盗を行うのだが、残された監視カメラの映像を見てゴーレンは、すぐさま「彼女は日本人じゃない、アメリカ人だ」と指摘する。

“She reached for the door before partner did. Upper class Japanese women won’t do that.”
“Japanese women don’t shrug.”
「(出口で)パートナーより先にドア・ノブに手を伸ばしている。上流の日本人女性はそんなことはしない。」「それに、肩をすくめたりしない。」

 まぁ、最近の日本人女性には当てはまらないかもしれないが、一応「上流の」ってついてるからね。

 さらに、パートナーの男(アメリカ人)の方についても

“He’s deferential to her, authoritative to the jeweler.”
「彼女に敬意を表して接しているのに、店員には威張った態度をとっている」

 だから、「彼は日本に住んでいたことがあるはずだ。」っていう結論。これ、どうなんだろう、まぁ、いいか。

 もちろんゴーレンが特に日本のことに詳しいわけではなくて、ほぼ「なんでも」知っているのだ。知らないことがあれば、分厚い本を読んで知識を吸収する。

 そんな彼が、ドラマの後半では、犯人に対峙し、かなり強引な心理的駆け引きをしながら、犯罪を立証する。ドラマの山場なのでかなり長い時間がかけられている。

 ところで、ゴーレンは死体の前にいくと、たいてい匂いをかぐ。そこから、何らかの手がかりを見つける。これで思い出したのは、「レクター博士 Hannibal Lecter」だ、「羊たちの沈黙 The Silence of the Lambs」の。彼も匂いから多くの情報を得ていた。有能な人って、匂いに敏感なのかしらん・・・。

 まぁ、正直言って、このゴーレンを見たくてこのドラマ見てるようなものだ、事件のトリックと内容とか、あまり気にしていない。

 最後に、パートナーのエイムズ(キャスリン・アーブ Kathryn Erbe )が地味だ。そこがいい。
 大体、若くて、綺麗で、スタイルが良くて、なんていうおねーさんが出てるって聞いただけで、もうそのドラマはほとんど見たくなくなる、最近は。
 これは、私がゲイだとか、そういう魅力的なおねーさんが嫌いだとか言うことではなく(実際好き)、そういう付加価値に頼ってるようじゃ、ロクなドラマじゃないだろ、ってつい思ってしまうからだ。若い奴は騙せても、私はダマされない・・・。

 そんな訳で、ちょっと渋いドラマが好きなら、このドラマは必見である。

 追補:2015年5月から、スーパー!ドラマTVで全シリーズが放送されるようです。ちなみに、「犯罪心理捜査犯」という名前になって、「クリミナル・インテント」は消えているようです。


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