「ソーシャル・ネットワーク」を見た
2016/01/31
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私はあまりSNSにあまり熱心なほうではない。だから、Facebook も一応アカウントはあるけど、ほとんど更新していない。だから、ザッカーバーグという人物に興味があるわけもない。この映画を見た理由は、ただ監督がデビッド・フィンチャーだったからだ。
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実は、フィンチャーという監督が最近すごく好きになった、って書くといかにもマヌケな感じだ。「セブン」とか「ファイト・クラブ」は確かにすごくおもしろくて、フィンチャーという名前も気になる存在ではあったんだけど、特に好きっていう感じはなかった。
でも、先日何回目かの「セブン』を見ている時に、ふと気づいたのだ。「いつも雨だ」って。いや、前もそう言った覚えがあるので、その事自体ではなくて、他の映画も雨だったり雪だったり、晴れた空なんて一度もないんじゃないかなって。
つまり、フィンチャーっの映画って暗い、っていう今更ながらの事実、そして、その暗さが私の好みにすごくフィットしている暗さだという事実に、やっと気づいたわけなのだ。
さて、この「ソーシャル・ネットワーク」。暗さはそれほどでもない。小品という感じ。
フィクションだから盛ってると思うけれど、ザッカーバーグがとんでもなく嫌なやつに描かれている。Napster のピーター・ショーンもかなり嫌なやつに描かれてる(あんなにクールじゃなかったって、本人は否定してるらしい)。
内容的には Facebook の誕生秘話が描かれているんだけど、ザッカーバーグのモチベーションというか、彼をドライブさせたものが、自分を振った彼女への憎しみだったり、プレスティージャスなファイナル・クラブに入れない不満・嫉妬だったり、とほとんどネガティブな感情だっていうところが面白かった。妙に正義感とか、妙にポジティブなモチベーションにドライブされてる話よりも、個人的にはよっぽど好きだな。
最初のシーンがよい。
彼女に自業自得気味に振られ、急ぎ足で寮に戻るまでのタイトル・ロールが流れるシーン。セリフはなく、シンプルなBGMが流れる中、彼が急ぎ足で帰ってゆくだけの静かな描写だけど、彼のモヤモヤした気持ちとか怒りとかが彼の中に渦巻き、あの巨大なFacebookという王国を作り上げるエネルギーへと熟成していくのがうまく表現されているって思う。
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