バーでの出来事
2015/08/25
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ちょっと面白い話、というか、悲しい話。
ニューヨークのバーで一人で飲んでいた時のこと。カウンターでは、私、女性二人組、印象の薄い男性一人が飲んでいた。そこへ一人の男性がやってきて、わりと大きい声で「今日はいいことがあったから、ここのみんなに奢っちゃおう」、そう言いながら、ウエイトレスにクレジット・カードを手渡した。
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ウエイトレスは、まず、その女性二人組に「あちらのお客様がごちそうしてくださるそうですが、何にしますか?」っていうような感じで聞いた。(その時、何故かウエイトレスが「やれやれ」っていうように、顔をしかめたと思う)
その女性二人組は、なんと、首を横に振って「いらない」と答えたのだ。すると、もう一人の男性も首を振って断った。
「えっ、なぜ?」って内心思っているうちに、私も聞かれたんだけど、なんか私だけっていうのもちょっと気がひけて(日本人的反応)、やはり首を振ってしまった。
結局、つまり、その場の全員が断ってしまったのだ、フリーなのに。ちょっと場の温度が下るのがわかった。英語で言うと、 awkard とか unconfotable って感じになった。
当の男性は入ってきた時の揚々とした気分をすっかり失って、そそくさと帰って行った。私が気がつかない何か事情もあったのかもしれないけれど、ちょっと可哀想な出来事だった。
よく映画などで、「あちらの方からです」なんてかっこよく口説くシーンが出てくるけど、なかなかハードルが高いんだな、なんて思っただった。
今になって、思うとどんな「いいこと」だったのか、聞きたかった気がする。
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