「刑事コロンボ」を見る
2015/08/25
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「刑事コロンボ」シリーズを、HDニューマスター、ノーカットと謳ってNHKが放送している。
DVDのボックス・セットを持っているので、あまり興味はなかったのだが、友人がすごく映像が綺麗になっているっていうので見てみた。見てみようと思ったその時期にちょうどまた第1話(パイロット版?)の「殺人処方箋」から放送し始めたので(その後の順番はまちまちなんだけど)、久しぶりに通してみようかなと思った。
「刑事コロンボ」というドラマは、安っぽい表現しか思いつかないのであえて書くけれど「青春の1ページ」と呼んでもいいくらいのものものだと思っている。
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もともとミステリーが好きで、中学時代は松本清張の本を手当たり次第に読んでいた(そのせいで社会に対する考え方にバイアスが掛かったと思っているけど。ただ、そのバイアスは今でもそんなに間違っていないとは思うけどね。)
田舎の少年にとっては、「刑事コロンボ」はひとつの教科書でもあった。「刑事コロンボ」から学んだことは多い。
今ふと思いつくだけでも、キャビアが高価で、塩っぱいこと。サブリミナル効果。ワインのデキャンタ、など。
それ以外にも当時アメリカのことを知る手がかりが散りばめられていた。
基本的に「刑事コロンボ」の犯人は上流社会に属する人たちだったから、その映像、ストーリーが伝えるものは、ちょっと圧倒されたし、いつかはあんな風な世界に触れることができるんだろうかってワクワクしたりした。
あれから40年以上経つ。7回ほどアメリカには行ったけれど、あんな世界に触れる機会はなかったなぁ。まぁ、所詮、庶民から抜け出せていないので当然なんだけど。
「刑事コロンボ」の場合、最初に犯人がわかってしまうことが当時は新鮮だった(と言われていた)。犯人が基本的に、知性があり、それなりの地位をもっている上流社会の人間というのも、新鮮だった。
はっきり言って、CSIのような科学捜査(あれもフィクションだと思うけど)が可能になった現在からすると、秒速で犯人と確定されてしまうような事件だし、犯人を騙すようなトリックは当時から問題ありと言われていた訳で、初めて見る若い人にとってはちょっと良さがわかりづらいかもしれない。でも、ドラマとして素晴らしくよく出来ているし、自分などはいま見ても新鮮だとおもうのだけれど。
このへんの感じは、ビートルズにも似ているかもしれない。全然良さがわからないっていういう若い人は多いしね。
よく「ネタバレ注意」なんていう表現をネットで目にするけれど、コロンボの場合殆ど関係ないんじゃないかな。何度見ても面白い。まぁ、最初はトリックを知らないでみた方がいいのは間違いないけれど、「トリックがが分かったからもういいや」、ってレベルでは全然ない。世の、ほとんどの傑作と言われている作品はみんなそうだろうけど。
さぁ、「殺人処方箋」から見なおしてみよう。
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