プチ・シニアの明るいひきこもり生活

Da Nang の最後の夜(前編)

      2015/08/25

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china beach

 最初に断っておきたいのだが、タイトルが示すような、セクシーな感じの話ではなく、親の同伴がなくとも読めるような話である。

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 先日2週間ほどベトナムへ行ってきた。ベトナムと言っても、ダナンというちょっとマイナーなところだ。実は、国際空港もあるので、マイナーとは言えないはずなのだが、どうしても観光的にはマイナー感が出てしまうのだ。

 近くにフエとかホイアンとか強力なライバルがいるので、どうも素通りされてしまいがちなのだ。なんというか、ON全盛の頃の黒江みたいな感じ、と言えばいいのだろうか? “Don’t bother me” を作った頃のジョージ・ハリソンっと言ったらいいのだろうか?

 まぁ、ともかく、そのダナンの Bac My An というビーチのホテルに滞在していた。海自体はそれほど綺麗ではなかったけど、部屋の窓から見える景色としてはかなり高得点をあげられる場所だと思った。

 ベトナム人て元気だ、って思ったのは、このビーチに夜明けとともにたくさんの人がバイクでやってきて、ビーチバレーをしたり(ネット常設)、ジョギングしたり、泳いだりするのを見たからだ。しかも、毎日。7時には、あっという間にはけてしまう。たぶん仕事前の娯楽なんだろうが、日本にいたら「誰がいったい仕事前にビーチバレーをしたがる?」って馬鹿にされるんじゃないだろうか。

 昼間はほんとに人影のほとんどないビーチに変わる。もったいない気がして、つい意味なく散歩してしまう。

 しかし、5時を過ぎると、また、人々が朝と同じようにどこからともなくバイクで現れ、ビーチバレーしたり、ジョギングしたり、泳いだりする。元気だ。日が暮れるまで、彼らはエンジョイする。そして、日が暮れるとほとんどの人が帰っていくのと入れ替わりで、別の形でエンジョイしようとする人たちがやってくる。

 そう、カップルである。彼らはそっと寄り添って、夜の海を眺めながら愛を語るのである。たぶん。今の日本の若者みたいに、無骨に愛の行為へ急いだりしないのだ、…たぶん。

 そんなカップルのために、椅子に座ったおばあちゃんが、幾らかのお金を貰ってバイクが盗まれないように見張っている、暗闇の中で、ひっそりと。そんな、素敵な夜が、ダナンにはあるのだ。

<続く>


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 - 消えそうな旅の断片 ,

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