プチ・シニアの明るいひきこもり生活

「フェア・ゲーム」を見て、民主主義にタダ乗りしている自分を反省した

      2016/01/31

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Democracy is not a free ride, man.
「みんな、民主主義はタダ乗りするものじゃないんだよ。」

 いわゆる事実を元にした映画だ。イラク戦争を始めるための口実として使われた「大量破壊兵器の存在」が情報操作によるもので、そのことをマスコミに暴いた男とその妻が当局から圧力を受けるという話だ。

 この”Fair Game” というタイトルは、「公平な試合」という意味ではなくて(もちろん、そういう意味の時もあるけど)、「批難や攻撃が正当化される対象」のことらしい。この間見たドラマでも、刑務所の中で看守が囚人を “fair game” と勘違いして虐待を繰り返すっていうセリフがあったのを思い出した。

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 実は、何も知らずに見た。「プレイム事件」についても知らなかったし、映画についても知らなかった。「プレイム事件」が日本でどの程度報道されたのかわからないのだけれど、私は知らなかった。さすがに、「大量破壊兵器の存在」が情報操作によるものだというのは知っていたけれど、そのニュースの裏までは知らなかった。Wiki で調べた限りでは、実際の事件にかなり忠実なようだ。

 ゼロ・ダーク・サーティ(鑑賞記事)もそうだったけれど事実に基づいた映画は面白い、いや事実が面白すぎて映画としての出来とかは二の次になる。もちろんこの映画の出来が悪いという意味ではない。それでも、最後まで一気に見てしまうのは、内容自体の面白さだと思う。

 エンディングがなかなか感動的だ。上にも書いたように何も知らずに、事実を元にしているとは知らずに見始めたものだから、最後の公聴会の場面で「本人」に突然切り替わったものだから、ちょっと驚いてしまった。

 主演は、ナオミ・ワッツ。私はこの人はちょっと苦手、なんとなくだけど。ショーン・ペンは、どちらかと言うと助演。今回は、渋いインテリの役。相変わらずうまいし、かっこいい。
ショーン・ペンの若者に向かって講演するするシーンは、冒頭に引用したのはその決め台詞だ。

 日本人はデモクラシーを奪い取ったというよりも結果的に「与えられた」せいか、そのありがたみが実感しにくいのかもしれない。まぁ、自分もそうだったけから偉そうにはいえないけれど、なんとなく大切にしようって思う人が少なくなった気がするので、このセリフはいいなぁ、って思った。

 実は、その前の台詞もかっこいいので引用する。
まず、ブッシュ大統領は一般教書演説でどんな言葉(16語)で人々を戦争に導いたかを問う。
次に、彼女の奥さんの名前を知っているかを問う。
若者たちは、後者だけをよく知っている。
なぜだろう?と彼は問う。そして言う。

I asked the first question,
but somebody else asked the second.
And it worked.
Because none of us know the truth.
The offense that was committed
was not committed against me,
it was not committed against my wife.
It was committed against you.
All of you.

私は第一の質問をしたんだ、それなのに、だれかが2番めの質問をして本題をすり替えたんだ。それ目論見はうまく行った。なぜなら誰も真実を知らないからだ。
この悪意は私に向けられたものではない、私の妻に向けられたものでもない。
それは、君たちに向けられたものなのだ。君たち全員に!


 いや、感心しているだけじゃダメだな。日本だってこういう情報操作は日常的に行われているだろうけど、ほとんど話題にならないしな。「スピン・ドクター」って言葉があまり知られていないのは、日本人は「お上」に対する信頼が妙に強いからだろうか、などと映画を見ながら考えたのであった。




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 - 遅れてきた映画鑑賞

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