プチ・シニアの明るいひきこもり生活

さよなら、ビートル。

      2015/08/31

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 ビートルを手放すことにした。8年間乗った。迷ったけれど、今はあまり車に乗らない生活なので、可哀想だと思った。幸い、これから免許を取得する若者が乗りたいというので譲ることにした。

 私のビートルは1970年製だけど、見た目は67年以前の仕様になっていた。詳しくない人は知らないだろうけど(私だって詳しくないけど)、メッキのダブル・バンパーがついていたり、ライトがちょっと寝ていたりして、個人的にはちょっとかっこよくなっていると思っていた。それと、この車の整備等を引き受けていた人物の好みで車高もかなり落としてあった。まぁ、一言で言ってかっこ良くなっていた。あぁ、そう言えば、タイヤもエセ・ホワイトタイヤ(タイヤの外周にそってゴムみたいのを貼り付けてある)だった。

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 よく、古い車をピカピカにして乗っている人たちがいて、ビートルにもその手のマニア(エンスージアスト?)が多いのだけれど、私は普段の足、という乗りたかったので、ボディはいろんなところからサビがでていても気にしなかった。むしろ、それがいいかな、って思っていた。金銭的に断念していたこともあるけど。

 私のビートルにはエアコンがついていた。それもガンガンに効く。夏に窓全開で乗るっていうのもそれなりの趣はあるけど、私にはその根性はなかった。エアコンがはガンガン聞くけど、フロントガラスが今ものと違って素通しガラスだから、大袈裟に言うと直射日光で肌が直接焼かれるみたいに暑かった。

 当然、マニュアル仕様。バックに入れる時には、レバーを引きながら入れなきゃいけない。窓ももちろん手動、ドアもカギを入れてあける。でも、全然大変だとかめんどくさいとか思わなかったな。その話をすると、「うあぁ、めんどくさい!」っていう反応をされることが多かったけど、ほんのすこしの利便性が絶対的な必要性だと思い込まされているだけなんじゃないかと思う。

 手にして最初の1年は、電気系統を中心に月1くらいで故障した。路上で動かなくなったことも2度あった。念の為に言っておくと、交通のじゃまになって他の車に迷惑をかけるっていうことはなかった。軽い車だから、ギアをニュートラルにすれば一人でもらくらく路肩に寄せられるしね。

 それと、古い車で外車だから修理費とか高いと思っている人もいるかもしれないけど、ことビートルに限っては安い再生品があるので普通に今の国産車に乗っているのとほとんど変わらなかった。ただ、アメリカの再生品は不良品率が高いみたいで、初期の故障のほとんどは新品の再生品が不良だったせいだった。

 その後は本当に快調だった。

 スロー・ライフの象徴のような感じで「皆さん、お先にどうぞ。」っていう余裕を見せながらゆっくり走るっていうつもりだったんだけど、普通に100キロは出るので、見晴らしのいいところでは飛ばしたこともあった。

・・・、なんか、こんな「ドナドナ感」は初めてだなぁ。そんな車だったんだなぁ、と似合わない感傷にふけったりしている。

 最後に、一つ。今年から、古い車の税金があがった。これまで10パー増しだったのが、いつの間にか15パーになっていた。このせいで手放したわけではないけど、この増税には腹が立つ。

以前、イタリアでは古い車は税金が優遇されるって聞いたことがある。車も文化だからその保存で優遇しているわけだ。

日本は正反対。車は経済のためのものだから、さっさと新車を買って乗れってことなんだと思う。

(次に乗る人がいるので残念ながら私の車のビートルの写真は載せません。悪しからず)


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