「大脱走」のジェームズ・ガーナーが死んだ
2016/01/31
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ジェームズ・ガーナー James Garner が死んだというニュースを見た。ジェームズ・ガーナーと言えば、「大脱走 The great Escape」だ、少なくとも私には。
「調達屋」という役柄だった。英語では、”scrounger” と言っていた。目の見えなくなった「偽造屋(The Forger)」のコリンをあえて連れて逃げるという人情の厚いところも見せた。なかなかいい役立った。
中学校の時に、当時の担任が「今夜、テレビで「大脱走」をやるから見なさい」と言った。ちなみに、その担任は他の教員や保護者には受けが悪かったらしく、3年になる時に担任から外された。確かに、いい加減なところはあったけれど、このセリフだけですごくこの担任を評価している。
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ワクワクしながら見た。そして、40年以上経ったけれど、「大脱走」は大好きだし、娯楽映画の最高峰だと信じて疑わない。その放送の時は、前・後編に2週別れて放送されたのだけれど、子供の自分には後編の方が圧倒的に面白い気がした、スティーブ・マックィーン Steve McQueenのバイクで逃げるシーンとかカッコ良かったし。
父親は、前編の方が面白かったぞ、と言ったけれど、自分は後編と言って譲らなかった。ただ、少し年を取り、何度も見直すうちに、私も前編の方が面白いと思うようになった。
もちろん、最近は、前後編に分かれず通して放送されるけれど、自分の中では今でも前後編に分かれているように見てしまう。ちょうど、CDになったけれど、レコードのA、B面を意識して聞いてしまうのと同じだ。まぁ、映画館で見ていたら、違ったんだろうけど。
この映画の特徴は、男しか出てこないところだ。だから、すごく男臭い映画だと思っていた。「ゴッド・ファーザー The Godfather」が男の人にしか受けない映画というのを聞いたことがあるけれど、「大脱走」もそんな映画なのかもしれない。
ところが、内田樹の本を読んで、ちょっと驚き、すごく腑に落ちた。内田樹は「映画の構造分析」の中で、なんと「トンネル王(The Tunnel King)」がこの映画では女役なんだと指摘している。あのチャールズ・ブロンソン Charles Bronson が!(ここまで読んで、面白そうだなと思ったら、ぜひ読んでみてください、私はうまく説明できる自信がないので。私の読んだのは単行本だけれど、文庫本も出たらしい)
出てくるキャラクターがどれも立っているし、個々のエピソードもみな面白い。何度見てもワクワクする。10代前半で見てワクワクして、50半ばになって見てもワクワクする。それ以上にどんな言葉が必要だろう?もしまだ見ていないなら、幸せなことだと思う。
ところで、話は全く変わってしまうのだけれど、この捕虜収容所の趣旨が、”put all our rotten eggs in one basket ”、つまり「腐った卵はひとつのカゴに入れて」)管理しようというものだった。
最近、教育界のどこかで、同じような試みを使用としている、というニュースを見た気がする。うまくいくのだろうか・・・。
おまけ。「映画の構造分析」で一番面白いのは、やはり「エイリアン Alien」に関する分析だと思う。こんな面白い映画評(分析)は初めてだった。SPONSORED LINK
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