プチ・シニアの明るいひきこもり生活

英語の発音が悪くて何が悪い・・・って日本人は思った方がいいと思う。

      2015/08/31

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 今回は、「カラオケで英語っぽく歌おう」というエントリーを書いている人間としては、非常に矛盾していいるように聞こえるかもしれないことを書こうと思う。

 少し前の事になるけど、毎週楽しみにしている小田島隆の「ア・ピース・オブ・警句」で、安部首相の例のアメリカ議会でのスピーチについて取り上げていた。

 で、私がここでコメントしたいのは、スピーチの内容についてではない。安部首相の英語についてだ。

 小田島隆はこう書いている。(リンク:無料だけど会員登録しないと全部は読めません)

 ただ、演説の内容以前の、英語の発音みたいなところにケチをつける態度は、前提としてくだらないと思う。

 「日本人の英語」について恥じるべき点があるのだとすれば、それは、発音がカタカナっぽいことや、イントネーションが平板なことではない。
 その逆だ。

 自分の発音やイントネーションを恥じて、発語をためらう意気地のなさこそが、私たちの英語のなさけなさの核心であり、ついでに言えば、ネイティブの発音に劣等感を抱いていること自体、島国根性のあらわれと言って良い。

 どこの国の人間であっても同じことだが、外国人が自分たちの国の言葉で語りかけてくる時に重視するのは、発音や文法の正しさではない。耳を傾ける側の人間は、文法が多少おかしくても、発音がナマっていても、そんなことには頓着しない。ホスト国の人間は、なんとか相手に意思を伝えるべく明瞭な声で語りかけてくる人間の心意気を尊重する。なんとなれば、母語の異なる人間同士の交流は、語彙力や文法理解度よりも、対話への意欲が作り上げるものだからだ。

 とすれば、同胞の英語の発音を嘲笑することほどグローバルなマナーから遠い態度は無いわけで、インターネット上の書き込みを見る限り、うちの国の半可インテリは、相変わらずどうしようもなくドメスティックであるということだ。

 長い引用になったけれど、私は全くそのとおりだと思う、自戒の意味もふくめてね。

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 私は、洋楽と洋画を生きる糧として半世紀以上生きてきた人間なので、我流で習得したとはいえ、海外に長期的に滞在したことがない人間としては、同世代の人たちよりは「より英語っぽい」発音ができると思う。もし、自慢ぽく感じたら、ごめんなさい。でも、客観的にはそうだと思っている。

 でも、自分が歯がゆい、あるいは、自分が英語ができないなぁと思うのは、自分の意見が単純に言えなかった時だ。

 例えば、”water” の発音が相手に通じなかったとしても、砂漠で道に迷ったような特殊な状況でない限り問題になることはない。というより、身振りで絶対伝えられるはずだ。それより、通じなかったことに恥じ入って(気にしてしまう)事のほうが問題だと思う。

 以前、チェコのプラハで知り合ったペルー人の女の子に「なぜ、日本人はアメリカが好きなの?戦争であんなひどい目にあわされたのに・・・。」と聞かれた時に、私はうまく答えられなかった。私は恥ずかしかった。英語というよりも、そういうことをちゃんと考えたことがなかったことが。

 そんなわけで、英語じゃないよ、ちゃんとものを考えて言える知性だよ大事なのは、という当たり前の結論で締めくくりたい。

 
 P.S. 「カラオケで英語っぽく歌おう」に関しては、自分は英語というより、カラオケでのエンターティンメント性を鑑みて書いていることなので、英語の真面目な話にはそぐわないと思っている。だって、「カタカナ」ですよ・・・。


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 - プチ・シニアの明るいひきこもり生活日記

 

Comment

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  1. バリバリ日本人 より:

    英語の発音をバカにしたがる日本人の場合、アメリカ帰りのちょっと海外で暮らしていた帰国子女に多い気がします。 アメリカで暮らしてる間にコンプレックスを植え付けられて、反動的に同族嫌悪を持つようになって、自分が日本人であることを否定したがってるのでは? 一方で、英語が怖い日本人達はあんまり悪く言う人は少なくて、割と素直だと思います。

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