頭のかたいオヤジでも時間を忘れて見られる「最近」のおすすめの映画5作
2016/01/31
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最初に言い訳を。
自分の中では「最近」なんだけど、映画によっては20年以上経っているので、「タイトルに偽りあり」って言われちゃうかもしれない。ただ、今、この文をよんでいる「あなた」が「オヤジ」ならそういう時間の感覚はわかってもらえるんじゃないかと思う。
よく考えてみたら、今40代のオヤジは20年前は20代の若者だったわけで、その当時見ている可能性が非常に高いという、この記事のコンセプトを根底から覆す懸念も十分認識しながら書いている。
だって、世の中には、私と同世代で「ゴッド・ファーザー」を見てない人や、レッド・ツェッペリンを聞いたことがないなんて人が一杯(むしろ、マジョリティ?)いるんだから。
それと、本人は啓蒙的なつもりで書いているので、あまりにも「当たり前の選択」となっている点もご容赦願いたい。
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マトリックス
いわゆる「オタク」が作った臭がプンプンするけれど、素晴らしい娯楽映画になっている。いきなりデジタル・イメージで始まるからオヤジには抵抗感があるかもしれない。少し我慢して欲しい。すぐに引き込まれる。
コンセプトは、最初はすんなりと入っていけないかもしれない。蛍光灯で写真をとった時のような薄いグリーンががった映像の時が「仮想現実」で、そうでない時が「現実」とわかりやすく撮られている。
見終わった後に、つい首の後ろを触って「端子」がついていないかを確認してしまったら、あなたはそれだけこの映画のコンセプトに入り込んでしまったということだろう。おそらくそうなる。
オヤジと言われる世代は、現実が(あるいは現実認識が)「堅固」になりすぎている!ので、この映画で描かれているような考えが、逆に生活に新鮮な空気もたらし、ちょっと生き方にゆとりが出たりするかもしれない。
まぁ、そんなこととは関係なく、アクションはカッコイイし、CG満載のシーンもリアル(オヤジには)で息を呑む。最後方の銃撃シーンでは、子供の頃の玩具の銃を思い出して、きっとワクワク感を抑えきれないだろう。
唯一私が気に入らないのは、「恋愛観」がチープ過ぎる点だ。
それから、この続編となる「リローデッド」、「レヴォリューション」は、残念ながら今ひとつ。きっと見たくはなるだろうけど。
ボーン・アイデンティティ
クールな映画だ。いまさら記憶喪失もの?、っていうだけで公開当時は全く興味がなかったんだけど、テレビでやっているのを見てハマった。アメリカの政府によって作られた「暗殺マシン」の1人が記憶喪失のせいで人間性を取り戻すも、陰謀もあって政府から抹殺されそうになるというストーリー。
はっきり言って、ボーンも「ランボー」や「ジョン・マクレーン」と同じように不死身なんだけど、「嘘だろ」って笑いながら見るようなシーンはほとんどなくて、抑制された、クールなアクションに徹している。映像もハンディ・カメラを使った揺れの多いリアルなものと短いカット割りでうまく臨場感を出している。派手なシーンも演出はオーバーにならないように気を使っている。必ず出てくるカーチェイスはどれも手に汗を握る。
個人的には、出てくる女性があまりきれいでない点もいいと思う。美女が出るのは、007だけでよい。
「マトリックス」もそうだったけれど、続編は「残念な」ことが多い。ただ、ボーンシリーズは、続編もいい。「スプレマシー」は、パメラ・ランディ(「ニクソン」で奥さん役だった女優)が出てくることで、前作に優るとも劣らない作品になった(三作目「アルティメイタム」は少し落ちる)。
ダークナイト
ちょうどロサンゼルスに行っていた時に公開していたので見た。その時は、映画の話題は雑誌もテレビも「ダークナイト」ばかりで、「何、この盛り上がり?」っていうくらいすごかった。
日本でもすごいことになるのかな、と思って日本の公開日をまったんだけど、ほんと話題にならなくて驚いた。コケたと言ってもいいくらいだったんじゃないかな。ちょっと驚いた、反応の違いに。
字幕がないので英語的にはきつかったんだけど、それでも故ヒース・レジャーのジョーカーには衝撃を受けた。すごすぎると思った。昔のバットマン・シリーズのジャック・ニコルソン演じるジョーカーがあまりにもすごかったので、あれを超えるのは難しいと思ったけど、個人的には超えていると思った。
昔のシリーズは、ギャグ的な要素も満載だったけど、このシリーズはほとんどない。正直言って、前作「ビギニング」、第3作「ダークナイト・ライジング」は個人的に今ひとつ。「ダークナイト・ライジング」はすごく楽しみにしていて見たんだけど、「ビギニング」の続編のような感じがしてちょっとがっかりだった。つまり、私は、このバットマン・シリーズのファンというよりは、故ヒース・レジャー演じるジョーカーのファンだったんだと思った。
パルプ・フィクション
タランティーノ!。オヤジはこの名前を覚えておいたほうがいい、若い人にすごい人気だから。ビデオレンタル屋の店員から、世界有数の監督になった男。
正直言って、ちょっと苦手な監督だったんだけど、最近は楽しめるようになった。とりあえず「パルプ・フィクション」を勧める。出世作だし、私のフェイバリットだから。
一つ一つのエピソードがすごく面白い。だから、飽きずに見られると思う(時間が前後する点だけは気をつけて)。
彼の映画は、いろいろな映画(とくにB級映画)からの引用やパロディがあるらしい、そんなことは関係なく楽しめる、もちろん知っていれば、もっと楽しめるだろうけど。
トラボルタがツイスト踊ったりっていうだけで、私はおもしろかったけどね。
もしもあなたが「千葉真一」のファンなら、「キル・ビル」にしたほうがいいかもしれない。出ているんだから。ただ、私個人はあの作品がちょっと苦手。
セブン
暗い。ひたすら、暗い。しかも、映画史上に残るくらい後味が悪い。
それでも、面白い。まだ見ていない人が幸せだな、と思う。もちろん、複数回見ても面白いけど。
キリスト教の「7つの大罪」にそって殺人が起こっていくのを、ブラピ演じるミルズ刑事と、モーガン・フリーマン演じるサマセット刑事が追うというストーリー。期間は7日間。
脚本が素晴らしいので、他に言うこともないのだけど、もちろん映像もすごくいい。すごくスタイリッシュだ。汚物が映るシーンさえもスタイリッシュだと思う。フィンチャーの映画は、どれもあまり関係のない小物まですごくスタイリッシュだと思う。
私が一番好きなのは、夜の図書館のシーンだ。美しい。グリーンのデスク・ライトがすばらしい。
最 後の一日を除いて、ずっと雨が降っている。激しい雨が降っている。ひょっとして、この監督は太陽が嫌いなんじゃないか?って思うくらい、雨や夜が多い。。
犯人は、ケヴィン・スペイシー。私はこの人大好きで、この人が出てるだけで、その映画は必ず見るようにしている(最近今一つもあるけど)。後であげる「レオン」のゲーリー・オールドマン(上の「ダークナイト」ではジム・ゴードン役)や、「羊たちの沈黙」のアンソニー・ホプキンスのような、キャラの立った「悪役(”Villan”)」が大好き、主役より好きだったりする。
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