プチ・シニアの明るいひきこもり生活

聴診器でトラの心臓の鼓動を聞いていみたい「レッド・ドラゴン」

      2016/01/31

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 もう何度か見ているのに、テレビでやっているとつい見てしまう映画がある。最近だと「セブン」とか「ボーン・アイデンティティ」とか。娯楽系が多い。シリアスなものは、それなりの心構えが必要なので、ふと見るには辛いから。タクシー・ドライバーとかね、自分の場合は。

 で、この「レッド・ドラゴン」なのだが、はっきり言ってしまうと、同じシリーズでも個人的には「
羊たちの沈黙
」よりずっと好きだ。知名度では圧倒的に「羊たちの沈黙」の方が上だろうけど。

 まず、出ている俳優がよい。

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 レクター役のアンソニー・ホプキンスはもちろん(今回は脇役に近く、出番も多い「羊」の方がいいと思うけど)、主役のFBI捜査官役エドワード・ノートンも熱演だし、犯人役のレイフ・ファインズ(すごすぎる、この人)は最高。脇も、フィリップ・シーモア・ホフマンハーヴェイ・カイテル、それまで名前も知らなかったけど盲目の女性を演じるエミリー・ワトソンと、グッとくる俳優が固めている。

 ストーリー的には、「羊」と同じようにレクターのヒントを参考に「猟奇的な殺人犯」を追うのだが、そこにレクターが捕まった時のエピソードも挿入されている。また、今回の犯人は幼児期の虐待のせいで異常な殺人に走ってしまうけれど、彼本来のもつ温かい人間性も描かれている。

 一番印象的なのは、犯人が盲目の娘リーバを動物病院に連れて行き、麻酔をかけられたトラを触らせるシーンだ。そして、聴診器でトラの心臓の鼓動を聞かせてあげる。美しいシーンだ。このシーンが無かったらこの映画に対する私の評価は半減したかもしれない。

 エミリー・ワトソンはエンディングでも素晴らしい演技をしていて、個人的には主演女優賞を上げたいと思う。

 さて、この映画では、ウイリアム・ブレイクの水彩画『巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女』(”The Great Red Dragon and the Woman Clothed in the Sun”)が大きな役割を演じている。ウイリアム・ブレイク?昔、聞いたなぁ。って思ってたら、そういえば学生時代に詩集を持っていたような気がする。たぶん、難しくて太刀打ちできなかったんだろう、殆ど何も覚えていないから。

 Wiki を調べてみたら、The Doors の名前はこの人の文章からつけられたなっていて驚いた。オルダス・ハクスリーの「知覚の扉」(”The Doors of Perception”)から名づけたという話は有名なので知っていたが、この「知覚の扉」自体がブレイクの文章からの引用だったようだ。(Wikipedia)

If the doors of perception were cleansed every thing would appear to man as it is: infinite”(「知覚の扉が清められたなら、物事はありのままに、無限に見える」)

 Wikiには他にも、リドリー・スコット、パティ・スミス、ジム・ジャームッシュなどの私の大好きな人達によるブレイクの引用についても記されていて、すごく参考になった。ブレイク詩集、読んでみようっと、40年の時を経て。

と、かなり映画からずれてしまったけれど、書きながらますますこの映画が好きになった。

 最後に、このブレット・ラトナー監督って、他の映画はパッとしないのが多いなぁ・・・。





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