多田将さんて面白いよ、自分をネタにした例えでヒッグス粒子のことを説明してくれた
2016/07/08
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先日、偶然見たスカパーの番組で、多田将という研究者を見た。素粒子関係の研究者らしい。「ニュートリノ」っていう本を出すらしく、その宣伝で出ていたんだと思うけどこの人は面白い。
まず、見た目がロン毛で金髪。私の偏見かもしれないけれど、理系の人ってそういう奇抜なヘア・スタイルの人をあまり想像できなかったので驚いた。そうじゃないですか?あの世間を騒がせたリケジョの何とかさんも、ファッション的にはやたら古臭かった。その辺が世のオヤジたちの心をくすぐったんだろうけど。
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ただ、多田サン、あんまり似合ってないと思うな、私は。
と、見た目から書いたけど、彼の説明はものすごくわかりやすいし、例えなども意表をついていてオモシロイと思った。要するに、「遊び心のある」説明だったと思う。この辺も理系の人には珍しいんじゃないか・・・。
そんなわけで、私はすぐ amazon で検索してみた。すでに何作か本を出している。高校生向けの講演みたいな本があったので、しかも新書でお安いので、即頼んだ、っていうか kindle 版をダウンロードした、っていうか、ワン・クリックした。
(引用はすべてこの本から)書き忘れたけれど、私は半世紀ほど、科学とか宗教とかに距離を置いて来た人間なので、ずばり、この2分野については超初心者(他にもあるけど)。ただ、50過ぎてから、がぜん興味が出てきた2分野ではある。
少し前に、ナショジオチャンネルだったか、ディスカバリーチャンネルだったかで、「アルカリーリ教授のサイエンス・レッスン ー 量子力学の秘密」という番組を見て、まぁ、全然理解できないんだけど、なんだかエラい面白い、という非常に素人な感想を持った。だって、「観察してる時と観察してない時で実験結果が違う」って言うんですよ?まぁ、これだけじゃ、なんのことだかわかんないと思うけれど(うまく説明できないんで)、ただ、これ、つまり、「見てない(観察してない)時には、エッフェル塔は存在してない。」ってことになったりするんですよ(らしい、理論的に)。
で、そんな素人の私が読んでみました。この本。
内容を紹介したいところだけれど、人にうまく伝えられるほどの理解をしてるわけじゃないので、お安いのでぜひ読んでみてください。あえて言うと、広大な宇宙の成り立ちと超ミクロな素粒子の世界という両極端(素人目には)が密接にか関係しているという、そういうことが書いてあるんですね(たぶん)。
さらに、
“極めて厳格な学問である素粒子物理学と宇宙物理学の話をしていたはずが、最後は哲学か禅問答のようになってしまいました。”
と、最後に書いているように、そうなんですよ、哲学的なんです。だから、よくわかんないけど、面白いんですよ。
あまり内容について書けないので、本の内容とは別に私が面白かった点を上げると、
筆者の多田氏、自ら、「私は嫌われている」って例え話の中で何度か書いてます。うむ。もちろん、これは、講演で受けを狙った発言かもしれないけれど、もしかして本当かもしれない。リアルだし、独身らしいし。
でも、コンパでこういう話をガンガンして、それに目をウルウルさせる女性がいなかったとしたら、なんて寂しい世の中なんだろうって私は思ったりした。
それと、多田氏はわりとズバッと言います。
“ちなみに僕は「地球に優しい」という言葉が大嫌いです。とてつもなく上から目線で傲慢な言葉ですよね。地球から見たら人類なんて微々たる存在なのです。そんな連中から上から目線で優しくされる筋合いはない。むしろ地球が人類に対してそれほど厳しくないことに感謝すべきだと思います。”
全くその通り。激しく同意です。でも、確かに、こういうことをはっきり言っちゃうと、嫌われるかもしれない。
そんなわけで、私はファンになりました。
現時点でまだ発売されてないので、発売されたら買おうと思います。新書だし。
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Comment
コメントはこちらが承認するまで表示されません。こんにちは。
地球に優しいとは、確かに上から目線かもしれません。なかなか素敵な表現ですね。学生時代はあまり真面目に勉強しませんでした。しかし、年を重ねて天命を知る年齢になりますと、興味はあまり衰えないことを知りました。多田さんの著者は、面白そうですね。
なんて、またちょっと触りだけで、かじりたくなってみたくなるのです。
mimiさん、こんにちは。
友人によれば、多田さんは NHK とかにも出ていて割と有名な方らしいです(⌒-⌒; )
私は文系の人間ですが、なぜか物理が専門の人間とはウマが合いました。本文でも書きましたが、物理って突き詰めると哲学的になるからかも、って思います。
東日本大震災の時に痛感したのは、物はあまりに簡単に消えていくということでした。知識や経験は、とりあえず死ぬまでは失わないのかな、と思ってたりします。